「気」の働き
●「気」って何?
「気」とは、目には見えませんが、私たちの体に存在しているエネルギーのようなものです。
実は日常でも、「気」という文字が結構よく使われてるんですよ。
ちょっとあげてみましょうか。
「元気」「勇気」「気力」「気持ち」「やる気」「短気」「根気」「運気」「景気」「怒気」。
こんなふうにたくさんありますね。
漢方の世界では「気」というものをとても大事に考えています。
「病は気から」なんていう言葉もあるくらい、「気」が充実しているか否かで、心身の健康が左右されたりするんですよ。
「気」というのは、人それぞれが持ってるエネルギーみたいなものなので、人によってその大きさが違うのだろうと思います。その「気」がギューッと集まると、きっとドラゴンボールの悟空が飛ばす元気玉みたいになるんでしょうね。
「気」が少ない、あるいは弱ってる人は、どんなに集めても小さな小さなボールくらいにしかならないかもしれませんし、「気」が充実している人は、大きなボーリングの玉くらい、いえいえ、もっと巨大な玉になるのかもしれません。(笑)
漢方的に言うと、「気」は私たちの体の外側をぐるりと巡り、風邪やウィルスなどの外敵から守ってくれています。これを「衛気」と呼びます。
さらに言えば、臓器一つ一つにもそれぞれに「気」のエネルギーがあります。
もっと言えば、きっと細胞の一つ一つにもそれぞれ「気」のエネルギーは宿っているんじゃないかなと個人的には思っています。
「気のパワー」が弱ってる時はもちろん元気が出ませんし、いろんな病気にも罹りやすくなっています。こういう状態を漢方では「気虚」と言います。
「気のパワー」は病気をはねのける力でもありますから、充実させておいた方が良いですね。
漢方の生薬の中には、弱った「気のパワー」を補って元気にしてくれるものがあります。
この働きを「補気作用」と言い、この働きを持った生薬たちを「補気薬」と呼んだりします。
補気作用を持つ生薬たち