≪ヘルペスとは≫
水疱を伴う急性の炎症性皮膚疾患のことで、種類としては大きく分けて次の二つがあります。
「単純疱疹」と「帯状疱疹」です。
さらに単純疱疹には、口唇ヘルペス、性器ヘルペス、ヘルペス性口内炎があります。
単純疱疹は単純ヘルペスウィルスによって発症します。
帯状疱疹については次に詳しく説明していきますね。
≪帯状疱疹とは≫
ある日、皮膚の表面にピリピリ、チクチクとした痛みが起きて、その痛みが日ごとにだんだん増してくると共に赤い発疹が出てきたら、それは帯状疱疹の可能性があります。
【発症のしくみ】
帯状疱疹の原因となるのは、水疱瘡(みずぼうそう)のウィルスと同じ「水痘帯状疱疹ウィルス」です。
水疱瘡は子供の頃にかかることが多い病気ですね。
幼稚園や保育園に通っている子供さんたちはそこで感染することも多いですよね。
一度かかると、免疫の働きによって体の中に「抗体」というものができます。
「抗体」は1種類のウィルスに対して一つの固有のものです。
「抗体」ができれば、それがウィルスにくっつき不活性化するので、水ぼうそうは治ります。
しかし、実はこのウィルスは体の中からすっかり消えてはいません。
脊髄の知覚神経の根元にある神経節という部分に、遺伝子の形で密かに隠れているのです。
そして、加齢や、ストレス、疲労など何らかの原因でその人の免疫力が低下したとき、それを虎視眈々と狙っていたかのように、隠れていたウィルスは再び活性化して増殖を始め、痛みや発疹といったような自覚症状が現れてきます。
知覚神経は、脳から出て、背骨の中の脊髄を通って、さらにそこから次々と左右に分かれて広がり、枝分かれして皮膚の表面にまでて届いていますから、知覚神経の神経節に潜んでいたウィルスが、その神経細胞の一部で活性化し増殖していくと、その先に伸びている知覚神経に沿ってダメージを与えていきます。
【帯状疱疹の症状】
最初はチクチクした痛みから始まります。
場所は、胸やお腹、背中、顔、頭皮などです。
人によっては、最初は痛いというよりむず痒い程度の感じだったり、なんか変だなというような違和感であったりすることもあるようです。
そして1週間くらい経つと、その痛みや違和感を感じていた部分にプツプツした赤い発疹や水疱のようなものができてきます。
知覚神経の細胞に感染して悪さするので、脊髄から左右に分かれて伸びている知覚神経のどちら側にウィルスが感染増殖しているかによって、体の右側に症状が現れるか、左側に現れるかが違ってきます。
例えば、胸の中心辺りから肋骨に沿って脇腹につながり、さらに反対側の背中にまでちょうど身体の半分がぐるりと、まさに帯状に水疱を伴う発疹が激しく出ることもあります。
ウィルスに対する塗り薬を使えばひどくならずに回復していきますが、治療しないままだと、徐々に水疱は大きくなり水疱の周りに炎症が及び、膿を持って黒っぽくなったり潰瘍になったりします。
最終的にはかさぶたとなって、それが剥がれ落ちれば治ったということです。
ただし、炎症が激しかった場合は、色素沈着がしばらく残ることもあります。
【帯状疱疹後神経痛】
皮膚症状が治った後でも、そのあたりにチクチク、ピリピリとした痛みが残り、慢性的な痛みとして続くことがあります。これを帯状疱疹後疼痛と言います。これはかなり辛いですね。
初期に治療をして症状が軽く済んだ場合にはなりにくいですが、症状が重かったり、ご高齢の方の場合には痛みが残りやすい傾向があります。
この場合は神経の痛みに効くお薬を使います。
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